閉院のお知らせ
当院の基本方針
・「同じ人間同士」というスタンスで接します。
(人としての礼儀や礼節は、とても大切だと思います。ただ、医者と患者という立場の違いはありますが、「お医者さま」だとか「患者さま」というのではなく、基本的には、同じ目線で対等に話し合うようにしています。「話を聞くだけ」とか「薬を出すだけ」みたいな、一方通行の対応はしません。相手のためだと思えば、率直にアドバイスもするし、意見も言います。ですから、意見されると、すぐにムカついたり、キレるという人は、当院には合わないと思います。そのような人に、ネットで一方的な主張をされて、当院の方が傷つけられることもあります。それでも、傷を癒しながら、しっかりと目の前の人に向き合い、現実のコミュニケーションを大切にしていきたいと思っています。)
・できないことはできないとハッキリお伝えします。
(できないことはできないと、早めに伝えることが、医者の良心であり、腕でもあると思います。できないのに、できるような振りをして、うやむやな治療を続けた方が、診療所にとっては利益になります。しかし、それは患者さんにとっては金銭面でも、時間の面でも大損になります。当院でお力になれない場合は、正直にそのことをお話しして、早く他の方法を考えていただく方が患者さんのためになると思います。)
当院を初めて受診される方へ
(現代は情報があふれています。だから、何が本当なのかが分かりにくいです。口コミに一方的で、一面的な、そして事実ではないことを書き込む人もいます。気になることがあれば、直接問い合わせていただく方が正確です。当院のことは、当院が最も詳しいです。気になっていらっしゃる情報の背景についてもお伝えします。)
「阪口 癒しの診療所」について
当院は、とても小さな精神科・心療内科の診療所です。入院治療や救急対応はできません。臨床心理士もいません。ですから、大病院や、何人もスタッフがいるようなクリニックと同列に考えられては困ります。当院は例えるなら“屋台”のようなものとも言えるでしょう。屋台で、デパートや大型スーパーのような対応はできません。
マンパワーが少ないこともあり、認知症のようにデイケアなどの関わりが重要な疾患や、統合失調症、アルコールなどの依存症、躁状態など、入院が必要となる可能性が高い疾患にも対応できません。
主な対象にしているのは、ストレス性疾患です。不眠症、神経症、うつ病、パニック障害、社交不安障害、心身症などを中心に診察を行っています。「医師の腕、人柄、雰囲気」や「医師と患者さんの相性」が治療効果に最も影響するジャンルだと思います。ストレス性の身体症状がある方には、希望されれば、緊張と自律神経症状のメカニズムなどもご説明し、具体的なリラックス方法もアドバイスします。元内科医でもありますし、精神科に転科して以降も、私なりに免疫力を中心とした身体症状の勉強を続けています。自分の心身に何が起こっているのかが分かれば、それだけでもホッとするので自己治癒力も働きはじめます。一般的な悩みごとも対象にしているので気軽にご相談ください。
心の問題は、患者さんと医療者双方の相性や信頼感が治療効果に大きく影響します。薬の効き方も変わってきます。担当医の人間性や、医学知識以外のバックグラウンドも影響してくるものです。そこで初診の予約電話は、なるべく私自身が直接対応して私の人柄を感じていただき、ご自身との相性をチェックしていただくようにしています。またその際に当院では対応できないようであれば、その旨をお伝えします。せっかく足を運んでいただいたのに、お力になれず、診察料だけいただくのは申し訳ないと思うからです。
診察医とのコミュニケーション時間の長さも、症状に大きく影響するものです。そこで、しっかりとした信頼関係を作るために、初診は1時間以上、再診もなるべく10分間は、私が“直接”診察するようにしています。
一日に診察をお引き受けするのは20人以内にさせていただき、お一人あたりの診察時間を確保するようにしております。このようにして、一日あたりの診察人数を減らし、一人あたりの診察時間を増やすことは、ダイレクトに当院の収益を圧迫することになります。しかし、早く元気になっていただき、その人を通じて、生き生きとしたご家庭や職場を増やすことも当院の使命と考え、何とか頑張っております。初診時とは別人のように元気になられた方の笑顔が、私たちにとって、何よりのご褒美です。それがなければ、こんなに割の合わない診察スタイルは続けません(汗)。(ただし、無理に笑顔を作ろうとはしないでくださいね。しっかり泣くことも大切です。)
良くなられるにつれて、通院間隔を長くして差し上げるようにしているので、通院される皆さんにも喜ばれています。(これも診療所の収益を下げることを意味しますが、もともと当院は儲けるために開業したわけではありません。収益がないと困るのは事実ですが、医療者として、人として納得できる生き方をしたいとも思っています。)そして、お目にかかれなくなるのは寂しいですけど、最終的には、当院を受診しなくても大丈夫になっていただきたいと思っています。良くなる方が多いので、このような診察スタイルでも、初診や再診の予約が取りやすい状況を維持できています。
(もっとも、再受診することを遠慮しないでくださいね。良くなって当院通院を“卒業”された方がとても多いです。成長なさったので、それぞれの“持ち場”で、“礎”になっていらっしゃると思いますが、たまには、人間ドックならぬ「メンタルドック」として、いらっしゃってください。気楽な雑談のような会話をしながらチェックしますよ。何か起こるのが人生です。再び悩むこともあるでしょう。その際は、相談相手としても、遠慮なく当院へいらっしゃってくださいね。単なる聞き役ではなく、あらためて生身の人間として向き合いますから。
私も日々、学び続けています。皆さんの様々な悩みや生き様からも学ばせてもらっています。おそらく、前にお目にかかった頃よりも、レベルアップしていると思います。お金は貸せませんが(汗)、当院で分かる範囲の知識や知恵、アドバイスなら差し上げることができます。ちなみに当院で受診歴のある方は、久しぶりの受診であっても再診として診察いたします。新患と見なして、初診時の診察料金をいただくことはありません。)
話したくないことまで根掘り葉掘り尋ねることは、それ自体がストレスになるので行ないません。問診票も極力簡潔なものにして、プライバシーなどで記載に気を遣ったり、疲れてしまわないようにしています。診察中は電子カルテに入力しないで、患者さんに向き合うようにしています。相手の顔も見ないで、どちらかが一方的に話すのであれば、それはコミュニケーションが取れた診察とは言えないと思います。
診察後には、ホッとして楽しい気持ちで帰っていただきたいと思っています。医学生の頃からホテル業界やディズニーランドなどの接客業に関する書籍を数十冊読み込んできました。現在もホスピタリティーについて学び続けております。「笑い療法士」(一般社団法人“癒しの環境研究会”認定)という資格も10年以上前に取りました。2期生になります。(昨年度は15期生が誕生しました。)現在は「笑い療法士」の育成にも協力しています。
私たちが心がけているのは、「自分が患者だったら受けたい医療」です。向精神薬を必要以上に使い過ぎないようにも心がけています。薬の服用を強制することはありません。薬を処方するにしても、一つひとつの薬の持つ“性格”や“個性”、“現在における背景”などをご説明して、納得した上で服用していただくようにしています。だから薬の効き目が良くなるので、内服量を減らすこともできます。私たち自身も“治療効果”の一つになるので、たとえこれまでと同じ薬であったとしても効果が上がってくると思います。また、調子が安定しているからといって、ずっと同量で飲み続けていると、減らすのが困難になってくるものです。そこで、安定して自信がついてきた方には、減薬も勧めております。ちなみに薬は、増やすよりも上手に減らす方が困難です。医者の腕と人間性の見せ所だと思います。乱暴に減らすのは危険ですし、症状が悪化しがちです。
次回の受診予約を強制するようなことはしません。通院間隔は、患者さんのご希望を優先しています。初診だけで改善される方が多いのも当院の特徴です。
院長 阪口 周二
所属学会:日本うつ病学会、日本自律神経学会、癒しの環境研究会、日本ポジティブサイコロジー医学会など
初診だけでなく、再診も完全予約制にしている理由
お待たせしないことが大切だと考えています。時間は誰にとっても貴重なものです。(ほとんどの再診の方の待ち時間は、2分以内です。)医療機関への受診ではなく、自分自身の生活にこそ多くの時間を使うべきだと思います。そして診察時間は予約した方のためだけに確保して、じっくりと向き合って差し上げたいのです。
また、待合いを混まないようにして、他の患者さんと顔を合わせることがほとんどないようにしています。患者さん同士が気まずさを感じることはストレスになります。同じ業種や同じ町内、同じ学校といった方々が待合いで顔を合わさないように、予約を受ける段階で、前後のメンバーにも配慮しています。混み合わないことは風邪などの感染予防にも重要なことです。
診察のレベルも上がります。次回の受診予定が決まっていれば、それまでに私がカルテを読み返して、考えを練ることができます。だから、さらに具体的で有効なアドバイスができるようにもなります。
このようにして、診察もスムーズに、そして実りあるものにしたいと考えています。ちなみに、完全予約制ですが、予約料はいただいておりません。
診察料について
初診の際は、三割負担の方だと、ほとんどの場合は2700円くらいです。初診料と通院在宅精神療法(60分以上)の費用が中心です。当院では、特別の事情がない限り、すべての初診患者さんに対して60分以上の時間をかけて診察を行なっています。カウンセラーや占い師などに比べると、はるかにリーズナブルだと思います。実効性のあるアドバイスをしますし、医者ですから薬の処方もできます。
処方された薬は、処方箋を発行するので、希望される調剤薬局で受け取ることができます。調剤料と薬代は、調剤薬局での別払いになります。(相性の良い薬剤師を選ぶことを、強くお勧めします。不安を軽くするために薬を処方したのに、薬を受け取る際に、不安になるようなことを薬剤師に言われると、薬の効き方に悪影響がでます。これをノセーボ効果といいます。プラセボ効果も含めて、メンタル関係はこれらの影響を、特に強く受けます。)
当院では基本的に、心理テストは行ないません。最初から最後まで私一人が担当することで診察料も高くならないようにしています。 ストレスチェックとして行なわれるテストは、自分のメンタル面へ関心をもっていただく点で意味はあります。しかし、診察の場では、私の診断力でカバーいたします。何気ない気楽な雑談のような診察をすることで、患者さんが疲れないように心がけています。診察終了時に、かなりの時間が経っていることに気づいて、驚かれる方も多いようです。
再診の際は、通院在宅精神療法(5分以上)が中心で、三割負担の場合は1430円くらいになります。
当院には、薬の処方が必要なくて、診察だけを希望して受診される方もいらっしゃいます。その場合は三割負担の方だと、診察料が200円くらい安くなります。
簡単な略歴
広島市出身です。小中高と、自宅から一番近い公立学校に通いました。鳥取大学卒です。医者になって最初の5年間は心療内科・一般内科医をしていました。その後、精神科に変わり、九州大学病院の精神神経科に入局して、九州の関連病院で5年間働きました。親の体調が悪化したので実家のある広島に戻り7年間働きました。総合病院の一人精神科医として4年間勤務し、精神科部長もしていました。その後、ヘッドハンティングされて鳥取で3年近く働きましたが、親の体調が再び悪化したため広島に戻り、再び総合病院の一人精神科医として2年と少々働きました。両親を看取ることもできましたし、もっと自分らしい医療を行いたくなり、開業することにしました。
メディアについて
テレビ東京系の「主治医が見つかる診療所」という番組で、平成28年5月と平成28年8月に、それぞれ15~20分ほど紹介されました。著作権の関係で、ネット上では見つからないかもしれませんが・・・。
平成30年5月に、NHKのBSプレミアム「偉人たちの健康診断」へ、医療と健康の専門家として出演しました。
※私は、ツイッターやフェイスブックなどのSNS、ブログは一切行っておりません! 同姓同名の方がいても、私とは全く関係ありません!